美しき国ネパール 1
Nepal, higher beauty than heaven 1
「風景だけでなく、そこに暮らす人々の営みを撮ってほしい」
山と写真仲間の京都在住ネパール人(ネパール政府観光省公認1級山岳ガイド)からの要望でした。
これらを伝えるため、レンズを向け、シャッターを切り続けたいと思います。
祈祷旗からのエヴェレスト
Wish upon Mt. Everest through prayer's flags
沸き立つ雲
Clouds upcoming from the valley
神々しい世界の幕開け(1)
"Sanctuary 1" Rise of the curtain
神々しい世界(2)
"Sanctuary 2"
「降臨」神々しい世界(3)
"Sanctuary 3" Bringing about
「昇天」神々しい世界(4)
"Sanctuary 4" Ascension
安らぎの夜
Calm night
逢いたかった
Miss you
雪の峠越え
Crossing a snow mountain pass
朝日のアマダムラ
Ama Dablam in the dawn
アイランドピーク登頂
Imja Tse
エヴェレストの夕景
Mt. Everest in the twilight
夕日に映えるローチェ南壁
Lhotse shines against the sunsets
天空のひと時
Seventh heaven
また逢う日まで
See you soon
撮影記 神々しい世界 レンジョパス(5,360m)
Record
カトマンズ(1,400m)から軽飛行機で40分、ルクラ(2,800m)にある世界一危険なテンジン・ヒラリー空港まで行き、そこから歩き、5日目で今回の撮影場所レンジョパス(5,360m)のテント場に到着(5,000m)し、テント泊。
テントでは高山病で疲れきり、回復を図る。
食事はチョコ、クッキー、ヤクのチーズ、ジャム、ピーナツバター、コーヒー、紅茶に砂糖をたっぷり入れて、流し込む。
早朝4時頃からの朝焼けを撮りたいが、起れない。
9時に準備を始め、10時頃から登り始めるのが、精一杯。
ポータ1人、ガイド1人と私の3人でカメラ2台と機材、行動食を持ち、朝の10時から登り始め、11時にレンジョパスに到着。ポータはキャンプに返し、ガイドのデビー氏と撮影準備。レンジョパスでは祈祷旗を挟み、左の谷は霧とガスで視界ゼロのため右側の祈祷旗からエヴェレストが見える風景を撮影、ふと右側の谷川を見ると、気温上昇により霧と雲が昇龍のごとく昇り、太陽が輝き、光彩がピンク、青、緑に輝く、見たこともない光景が目の前に現れ夢中でシャッターを切る。
一段落したところで、エヴェレスト側を見ると山頂に笠雲がかかっている。ヒマラヤ山脈は風が強く偏西風で雲がかかっても飛ばされる。「頼むから消えないでくれ」と、シャッターを切り、さらなるチャンスを待つ。山頂の笠雲にピンクが掛かり、さらに、雲海のもと山頂が夕日に真っ赤に染まり笠雲はとどまり、さらに満月までも加勢してくれる、月が昇るとともに青の世界に白い笠雲に月。しかも、エヴェレスト(8,848m)、ローツェ(8,516m)、マカルー(8,485m)というビッグ5(※)といわれる内の3つの山が画面に収まっている。「ありえない光景だ」と大興奮。この光景が続かないことはわかっている。必死になって2台のカメラのシャッターを切る。その後、8時頃ヘッドランプを点灯して下山。
※あと2峰のK2(8,611m)、カンチェンジュンガ(8,586m)でビッグ5。
テントに戻り、カードを見直し(写っている、凄い)、それ以上は操作間違いで消えたら大変だと、怖くて見られなかった。寝袋に入り興奮状態で眠りに入った。
翌朝、テント場からコーヒーを飲みながらエヴェレストをながめた。
その日、下山しゴーキョ村で休養。翌日は、8時頃から3時間ほど歩いて次の村でのんびりと日向ぼっこしていたら、2時頃から大雪となった。笠雲の出た後は、天候が悪化するのは本当であった。
帰国後、皆に言われたのは、「今だかつて人類が見たことのない光景、百年に一度、いや千年に一度あるかないかのお化けに出会ったのだ」と。
撮影者チーム
Team
撮影者:堀口裕央
Photographer : Yasuo Horiguchi
撮影サポート:ジミ・ライ
Photographer support : Jimi Rai
トータルコーディネーター:荒木祥夫 谷川浩巳
Total coordinator : Yoshio Araki, Hiromi Tanigawa
サポート:井上勝義 髙橋英樹
Support : Katsuyoshi Inoue, Hideki Takahashi
山指導:三宅正弘 浜辺安徳
Mountain leaders : Masahiro Miyake, Yasunori Hamabe
撮影機材
Photographing Materials
Camera:PENTAX 645Z
Lens:DA645 28-45 / 4.5
FA645 45-85 / 4.5
FA645 80-160 / 4.5
撮影期間
Period
2014年10月30日〜11月17日(19日間)
October 30, - November 17, 2014 (for 19 days)
2015年10月19日〜11月12日(25日間)
October 19, - November 12, 2015 (for 25 days)
行程
Root
カトマンズ - ルクラ - ナムチェバザール - クムジュン村 - ディンボチェ村 - チュクン村 - トゥクラ - カラパタール - ルクラ - 帰路
Kathmandu - Lukla - Namche Bazaar - Kunjun - Dingboche - Chuukun - Thukla - Kalapather - Way back
カトマンズ - ルクラ - ナムチェバザール - タメ村 - レンジョパス - ゴーキョ村 - チュクン村 - アイランドピーク ベースキャンプ - アイランドピーク登頂 - ルクラ - 帰路
Kathmandu - Lukla - Namche Bazaar - Thame - Reno La - Gokyo - Chuukun - Island Peak, Base Camp - Island Peak, Climb - Lukla - Way back